ふじかわきっず通信

予防接種の接種部位変更(2歳未満)についてお知らせ

近年、乳児に接種する予防接種が増えて、今秋には水痘ワクチンも定期接種化されます。
つい5年前までは、乳児で接種するワクチンは三種混合ワクチンと麻疹・風疹ワクチン(MR)のみでしたから、接種は最も安全な上腕の伸側下部に接種するだけでした。 しかし、4年前からヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンが定期接種化され、インテリジェンスの高いこの地域では、任意接種のB型肝炎ワクチンも多くの乳児が接種されるようになりました。 当院では、世界標準の予防接種スケジュールを推奨し、ご提案していますので、1度に4-5本を同時接種することも珍しくありません。
     


日本では、昔、乳児の臀部への筋肉注射(抗生剤や解熱剤)が原因と考えられた四頭筋拘縮症が大問題となり、「乳児の注射は腕に打つ」が常識になりました。しかし、複数接種があたり前になると、最も安全な上腕下部だけでは接種できなくなり。次善の策として上腕上1/3の外側(三角筋中央やや前方)に接種するようになりました。ただ、乳児の腕は短く(上腕上部は皮膚も薄い)、冬には重ね着のため袖を捲り上げても三角筋中央部を露出するのに苦労し、三角筋周辺を走る神経(腋下神経、とう骨神経)に注意しながら接種してきました。

今回、上記の神経障害リスクや乳児の痛みを考慮し、特に局所の副反応が出やすい3つの不活化ワクチン(ヒブ、肺炎球菌、四種混合)を、リスク回避のために接種部位を国際標準(2012年に日本小児科学会も推奨)に合わせ、乳児の大腿部外側(重要な神経や血管が走行していない)に変更しました。すでに接種を開始されている先生によると「痛みも少なく安心して接種できる」とのことでしたが、当院の同部への接種でも、乳児の接種後の啼泣時間が短く、接種部位を探す苦労もなくなり、私も赤ちゃんも接種時のストレスが軽減できています。

2歳以上のお子さんや、局所反応がほとんどない他のワクチンは従来どおり上腕下1/3に接種する予定ですが、2歳未満の乳児に上記の3種類の不活化ワクチンは、原則大腿外側に接種していく予定ですので、お待ちの間に、下肢の着衣を緩めておいてください。

追伸:9月1日から不活化インフルエンザワクチン(注射)のオンライン予約を開始します。昨年は12月に開始したフルミスト(点鼻生インフルエンザワクチン)は、米国での推奨通り、10月から開始予定ですが、詳細は後日にお知らせします(昨年のきっず通信の「フルミストについて」を参照ください)。

2014年8月26日
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